動物販売業者等定期報告届出書は、4月1日から翌年3月31日までの1年間に所有した動物の数を、様式第11の2で都道府県知事等に届け出る書類で、提出期限は期間終了後60日以内の5月30日です。新たに所有した数・販売や引渡しをした数・死亡した数は月ごとに記載します(2026年9月時点)。
定期報告の基本ルール
| 項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 対象 | 動物販売業者等(販売業・貸出業・展示業・譲受飼養業) | 動物愛護管理法第21条の5第2項 |
| 報告する期間 | 毎年4月1日〜翌年3月31日 | 施行規則第10条の3第2項 |
| 新規登録の年 | 登録を受けた日〜その年度の3月31日 | 施行規則第10条の3第3項 |
| 提出期限 | 期間終了後60日以内(4月1日〜5月30日) | 施行規則第10条の3第1項 |
| 様式 | 様式第11の2「動物販売業者等定期報告届出書」 | 施行規則第10条の3第1項 |
| 提出先 | 事業所の所在地を管轄する都道府県知事(指定都市は市長) | 施行規則第10条の3第1項 |
| 月ごとの報告 | 新たに所有した数、販売・引渡し・死亡の数は各月ごとの合計数 | 施行規則第10条の3第4項 |
届出をしない、またはうその届出をした場合は、20万円以下の過料の対象になります(動物愛護管理法第49条第1号)。東京都は、取扱実績がゼロでもその旨を記載して提出するよう案内しています。
様式第11の2の欄と書き方
様式は全国共通で、施行規則の別記様式として定められています。欄の構成は次のとおりです。
| 欄 | 書くこと | ポイント |
|---|---|---|
| 1〜4 | 事業所の名称、所在地、登録年月日、登録番号 | 登録証に書かれている内容をそのまま写す |
| 5 | 年度当初に所有していた動物の合計数 | 4月1日時点の頭数。犬・猫・その他哺乳類・鳥類・爬虫類に分ける |
| 6 | 年度中に新たに所有するに至った動物の月ごとの合計数 | 4月〜3月の各月。生まれた子犬、購入した犬、迎えた親犬を含む |
| 7 | 年度中に販売もしくは引渡しをした動物の月ごとの合計数 | 販売だけでなく譲渡なども含む |
| 8 | 年度中に死亡の事実が生じた動物の月ごとの合計数 | 飼養中に亡くなった数 |
| 9 | 年度末に所有していた動物の合計数 | 3月31日時点の頭数 |
| 10 | 犬猫以外の動物に含まれる品種等 | 犬だけの犬舎なら空欄 |
| 11 | 備考 | 事務担当者が届出者と違う場合は氏名と電話番号 |
数え方で迷いやすい点
- 生まれた子犬は6欄に入れる:茨城県は「繁殖して増えた数や仕入れて増えた数」、東京都は「仕入れた動物の他に、産まれた動物、繁殖親として導入した動物等」を6欄に数えるよう案内しています。
- 4月1日に生まれた子犬:東京都の記載例では、4月1日に仕入れた、または産まれた数は5欄ではなく6欄の4月に計上するとしています。
- 7欄に入るもの:東京都の記載例では、販売した数のほか、譲渡した数、繁殖を引退した数、別の事業所へ移した数なども7欄に記載するとしています。引退犬の扱いは自治体によって説明が違うことがあるので、管轄の自治体の記載例を確認してください。
- 自分のペットは数えない:営業に用いる動物の数を書き、個人的に飼っているペットは含めません(東京都)。
- 帳簿から数える:東京都は帳簿の記載事項をもとに記載するよう案内しています。帳簿の所有日・販売日・死亡日の欄がそろっていれば、月ごとの数はそこから数えられます。
検算のしかた
東京都と茨城県の案内では、次の式で数が合っているか確認できるとしています。数が合わないときは、どこかの月の記入漏れか、帳簿の日付の誤りを疑います。
年度末の数(9欄)= 年度当初の数(5欄)+ 新たに所有した数の合計(6欄)− 販売・引渡しの合計(7欄)− 死亡の合計(8欄)
9欄の数は、翌年度の報告で5欄の数になります(東京都の記載例)。前年の控えを保管しておくと、翌年の書き始めが楽になります。
犬舎の計算例(架空の例です)
犬だけを扱う犬舎で、4月1日に犬が24頭いた場合の例です。
| 月 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 1 | 2 | 3 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 6欄 新たに所有 | 0 | 5 | 0 | 6 | 0 | 4 | 0 | 5 | 0 | 1 | 6 | 0 | 27 |
| 7欄 販売・引渡し | 2 | 0 | 0 | 4 | 1 | 5 | 3 | 1 | 4 | 0 | 1 | 4 | 25 |
| 8欄 死亡 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
- 5月・7月・9月・11月・2月の数は出産(生まれた子犬の頭数)、1月の1頭は他の犬舎から迎えた繁殖用の犬です。
- 2月の7欄の1頭は、引退犬を家庭に譲渡した分です。
- 年度末の数:24 + 27 − 25 − 2 = 24頭。この数を9欄に書き、翌年度の5欄に使います。
提出方法と電子申請の例
提出方法は自治体ごとに決まっています。郵送や窓口持参のほか、電子申請を受け付けている自治体もあります。
- 東京都:郵送、窓口持参、電子申請サービス(LoGoフォーム)。電子申請では登録種別ごとに Excel の届出書を用意し、事業所の所在地(特別区・多摩地域・島しょ地域)に応じたフォームから提出します。
- 熊本県:電子申請サービス(LoGoフォーム)での提出に対応し、令和8年(2026年)の受付期間は4月1日〜5月30日と案内しています。
- 大分県:電子申請システムで提出でき、動物の種類(犬・猫・その他哺乳類・鳥類・爬虫類)ごとにフォームが分かれています。
届出書の Excel 様式や記載例は、多くの自治体が公開しています(東京都、茨城県など)。管轄の自治体の様式を使ってください。提出前にコピーを取り、控えとして保管しておくよう東京都は案内しています。
1年分を数えやすくする記録のつけ方
- 出産・購入・販売・譲渡・死亡のたびに、帳簿の日付欄をその日のうちに埋める。
- 月末に、その月の「増えた数」「減った数」をメモしておく。
- 3月31日の時点で実際の頭数を数え、検算式の結果と合うか確かめる。
- 4月に入ったら、月ごとのメモを様式に写して提出する。
よくある質問
定期報告の提出期限はいつですか?
報告期間(4月1日〜3月31日)が終わってから60日以内なので、毎年5月30日が期限です(施行規則第10条の3第1項)。4月1日から提出できます。
年度の途中で登録した場合はどうなりますか?
最初の年は、登録を受けた日からその年度の3月31日までが報告期間です(施行規則第10条の3第3項)。様式の備考では、5欄に登録時点の頭数、6〜8欄に登録日以降の月ごとの数を書くよう定めています。
生まれた子犬は「新たに所有」に数えますか?
はい。茨城県・東京都とも、繁殖して生まれた子犬を6欄(新たに所有するに至った動物)に数えるよう案内しています。
動物を1頭も扱わなかった年も出しますか?
東京都は、取扱実績がない場合(ゼロ)でもその旨を記載して提出するよう案内しています。登録を受けている限り、毎年の届出が必要です。
電子申請で出せますか?
自治体によります。東京都と熊本県は LoGoフォームでの電子申請、大分県は電子申請システムに対応しています。管轄の自治体のページで提出方法を確認してください。
出典
- 動物の愛護及び管理に関する法律(e-Gov 法令検索) 第21条の5第2項、第22条の6、第49条(確認日 2026-09-24)
- 動物の愛護及び管理に関する法律施行規則(e-Gov 法令検索) 第10条の3、様式第11の2(確認日 2026-09-24)
- 環境省「動物取扱業者の方へ」(確認日 2026-09-24)
- 東京都動物愛護相談センター「動物販売業者等のみなさまへ(帳簿の備付け・定期報告届出について)」および同ページ掲載の「動物販売業者等定期報告届出書記載例」(PDF)(確認日 2026-09-24)
- 茨城県「第一種動物取扱業の登録を受けている方へ(帳簿の備え付け、定期報告について)」(確認日 2026-09-24)
- 熊本県「動物販売業等定期報告届出書の『電子申請サービス』を利用した提出方法の追加について」(確認日 2026-09-24)
- 大分県「動物販売業者等定期報告届出(電子申請)」(確認日 2026-09-24)
本ページは一般的な情報です。手続きや解釈は、管轄の自治体(動物愛護管理センター等)にご確認ください。